神話
ヘスペリデス
ギリシア神話で「夕べの娘たち」を意味する。ヘシオドスの「神統記」ではニュクスの娘たちとされるが、西の世界の果てで天空を支え続けるティタン神族・アトラスの娘ともされている。
アトラスが天空を支える西の世界の果てにある「ヘスペリデスの園」で、ヘラの果樹園に植えられた黄金のリンゴの木の世話を担当し、百の頭を持つとラドンとともに木の監視としての役割もある。
ヘスペリデスの娘たちは、叙事詩によって人数が異なり、ウェルギリウスの「アエネイス」ではアイグレ、エリュテイア、ヘスペレトゥサの3姉妹として描かれ、アポロニウスの「アルゴナウティカ」ではアレトゥサを加えて4姉妹とされる。
ギリシア神話をモチーフにした作品を数多く残しているイギリス人画家のフレデリック・レイトンの「ヘスペリデスの園」、イギリス人画家のエドワード・バーン=ジョーンズの「ヘスペリデスの庭」、イギリス人挿絵画家のヘンリー・ジャスティス・フォードの「ヘスペリデスの庭のペルセウス」では美しい3人の美女が描かれている。