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年末年始にやっておくべき開運色々

2024/12/10
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誰もが「新年は清々しい気持ちで迎えたい」と考えるものです。12月は「師走」と呼ばれ、誰もが慌ただしく、忙しい時期でした。時代の変化とともに、昔からの行事は簡略化されたり、姿を変えて残っていますが、本来、年賀状の作成、お歳暮、挨拶回り、大掃除、おせち作りなどは、新しい年を迎えるための心の準備だったと考えられています。

どんなことをすれば、今年の汚れや邪気を払い、新しい年を迎えることができるのか

1年の始まりが1月1日になった理由

1月1日を「元日(がんじつ)」「元旦(がんたん)」、12月31日を「大晦日(おおみそか)」「大晦(おおつごもり)」と呼び、特別扱いされています。「元」は「始まり」を意味しており、元旦は「新年の朝」を意味します。「晦日」は「最後の日」を意味し、重要を意味する「大」を付けて、1年の最後の日という意味になります。

日本の文化の中にある「1年は1月1日に始まり、12月31日に終わる」という考え方は、古代中国から持ち込まれた太陰太陽暦(旧暦)に由来していますが、太陰太陽暦とグレゴリオ暦ではズレがあるため、新年は毎年変動していました。明治時代になり、明治政府が西洋文化の積極的導入によって、グレゴリオ暦(西暦)を採用し、1月1日が公式な1年の出発点となりました。

大掃除をする理由

大掃除は、歳徳神(年神様)を迎えるために、家の中に溜まった1年分の汚れや邪気を払う意味合いを含みます。これは物理的な清掃以上に、精神的な浄化、1年間で貯まった「悪い気」を外に追い出す、これまでの流れをリセットする、などを象徴するものと捉えることができます。

また、風水でも汚れや不要な物が溜まった場所では、運気が停滞するとされ、新年に新しい服、下着を身につけると良いとされるのも、「新しい身体で迎える」の意味合いが含まれると考えられます。

正月事始めについて

神道では、毎年、12月13日頃から正月、歳徳神を迎えるための準備を始めるのに相応しい日とされ「正月事始め(しょうがつことはじめ)」と呼ばれています。また、煤払いの日ともされ、この日に煤や汚れを払う習慣があり、正月事始めに大掃除を行うことで、その後の新年の準備に専念できる意味合いがありました。

ただ、現代の生活リズムの変化、宗教的行事ではなく文化として正月の過ごし方への変化などから、実際の生活が優先されており、必ずしも正月事始めに大掃除を行う必要はないとされ、一般的に12月中旬から下旬にかけて、大掃除をする方が多いようです。

おせち料理の意味

おせち料理は、1年の始まりを祝う特別な料理で、五穀豊穣、子孫繁栄、無病息災などを願う食材を利用することが特徴です。長い歴史の中で「良い」とされる様々な文化、伝統を取り込み、宮廷や神社の祭事などで平安時代以前から食べられていたと考えられています。その後、江戸時代に入り、おせち料理は大衆化し、江戸時代後期には現在のおせち料理に近い形になっていたと考えられます。

おせち料理の各料理は、

  • 黒豆 / 「まめに働く」を願い、また黒色には魔除けの意味があるとされます。
  • 数の子 / 子孫繁栄の象徴。
  • 昆布巻き / 「よろこぶ」の語呂合わせから、喜びを表現。
  • 海老 / 腰が曲がった様子から長寿の象徴。

など、繁栄、幸福、健康を願う意味が込められています。また、おせち料理に甘い料理が多いのは、冷蔵庫などがない時代に、長期間保存できるようにする実用的な理由が含まれており、古くからの様々な人間の知恵や努力を垣間見ることができます。

さらに、おせち料理や祝い事の際に利用する「祝い箸」は「両口箸」や「俵箸」などと呼ばれ、両端が細く中央が膨らんだ左右対称の形状をしています。片側は人間が料理を食べるために利用し、もう片方は神様が料理を食べるために用意されているとされています。

そのため、「片方が汚れたから、もう片方で食べる」のような使い方は、本来の意味や用途に反することになります。

また、豊作、繁栄、大きな成功などの象徴として「大きいものを食べると良い」とする考え方があり、日本の一部の地域では、正月に鯨を食べる文化が残っています。

時代とともに姿を変えて残っていく

昨今、年賀状を送る人は減っています。これは年末の忙しい時期に年賀状を作成する大変さに加えて、インターネットやスマートフォンの発達によって、誰とでも距離に関係なく連絡が取りやすい環境が整っていることが要因になっています。お歳暮、挨拶回りが減っているのも同じような理由だと考えられます。

これらは決して文化的衰退というわけではなく、時代や人間の意識に合わせた進化であり、今後も様々な伝統行事が少しずつ姿を変えながらも、生活の一部として残っていくでしょう。

単なる開運ではない

大掃除、初詣などの様々な行動、新年に食べるおせち料理などは単なる験担ぎや開運のための行動ではなく、古くから日本の歴史、伝統などによって醸成された文化として捉えることができ、今までのことは忘れ、すっきりとした気持ちで新しい年を迎えるための行動と考えることができます。

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Crownfrog

2024年で、インターネットの海に浸かり27年になる「インターネット老人会」の会員です。NIFTY-Serve、ISDNはじめちゃん、個人サイト、ウェブリング、前略プロフィール、mixiは一通り経験済みです。

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