神話
ステュクス
海神・オケアノスと水の女神・テテュスの間に生まれた3,000人を超えた「オケアノスの娘たち」と呼ばれる子供たちの1人で長女。また、冥府を流れる大河の名称であり、生者と死者の世界を分断する、三途の川としての役割を持つ。
オケアノスが世界に供給する莫大な水量の10分の1が、ステュクス川に流れ込むと大河で、死者が冥界に行きたい場合は、渡し守のカロンに1ドラクマ硬貨の6分の1の価値がある1オボルス銀貨を1枚渡さなければならない。
ステュクス川は死の川としての意味を持つが、不死の効果もあり、アキレウスは生後すぐに、母親のテティスによって、ステュクスに浸され、不死の身体を得た。
「イリアス」によると天界で、神が「ステュクスにかけて誓う」と口にすると、俊足を誇る虹の女神であるイリスが黄金の水差しを持ち、冥府を流れるステュクス川の水を汲み取りに行く。
「ステュクスにかけて誓う(ステュクスの川に誓って)」と口にした神は、イリスが持ち帰ったステュクス川の水を頭からかけながら(灌奠)、厳正な誓言を行い、もし、誓いが破られた際は、仮死状態のまま1年間を過ごし、その後、8年間、神々の暮らすオリュンポス山から追放されることになる。
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